運動神経のいい子に育てる時期〜スキャモンの発達曲線とゴールデンエイジ〜
最近は、スポーツ習い事をしている子が非常に多くて「できることなら運動神経のいい子になってほしいなぁ」と思っているパパママも多いのではないでしょうか。
小学校になって、縄跳びが…逆上がりが…水泳が…って困り感を持って、スイミング習わせようか〜体操教室に入れようか〜って考える方も多いですよね。
そもそも運動神経はほとんど遺伝しません。だからこそ、やり方によってどんどん伸びていきます。
↓それについては別記事で詳しく説明しています↓
では、どの時期にどんなことをやっていけばいいのでしょう。
スキャモンの発達曲線とは

ヒトは生まれてから成人(20歳)するまでの過程で、身長や臓器が大きく成長していきます。
その成長具合をグラフで示したものがスキャモンの発育曲線です。

スキャモンの発達曲線では、20歳時点での発育を100(%)としたときの成長パターンを以下の4つに分類して表現しています。
・一般型
・神経型
・生殖型
・リンパ型
一般型
身長や体重、筋肉、骨格などの成長を表したものです。
ヒトの身長や体重の伸びが大きくなるのは、生まれてすぐの時期と12歳ころの思春期呼ばれる時期です。
いわゆる第一次成長と第二次成長というものです。
神経型
脳や脊髄、視覚器などの神経系や感覚器系の成長を示したものです。
神経系や感覚器系というのは、生まれてから早い段階で、大人と変わらないレベルにまで成長を遂げます。
神経系の発育曲線は、出生後から一気に増加し、小学校入学頃(6歳)にはすでに80%、小学校卒業頃(12歳)にはほぼ100%完成します。
生殖型
男性や女性の生殖器、乳房、咽頭などの成長を示したものです。
いわゆる第2次性徴に関わる臓器なのですが、男の子が男性らしく、女の子が女性らしく変化する思春期に発達曲線が急に上昇します。
ただ、個人差が大きく、10歳頃から始まる人もいれば17歳頃から始まる人もいます。
また、男女でも違いがあります。
子供たちもそれに合わせ、小学校4年生頃に体育の保健の授業で学習します。
リンパ型
胸腺などのリンパ組織の成長を示したものです。
体を守るための免疫系の成長のことです。
小さい頃は、免疫力が弱いため、いろんな病気をしがちですが、年齢を重ねるごとに免疫力は高まっていき、長い人生のなかで、免疫力がピークに達する時期がグラフのとおり、思春期頃となります。
このときの免疫力は、成人期よりも遥かに高い状態です。
したがって、リンパ型の発育曲線は思春期に最も高くなり、そこから徐々に下がっていく形となります。
思春期ころが一番病気をしないんですね。
プレ・ゴールデンエイジとは

上の円の部分に注目してみます。
上で、神経系の発達でも言いましたが神経系は、8歳頃までには大抵決まってしまいます。
神経系、そうです運動神経はこの時期に多くが養われるのです!
この時期(3歳頃〜8歳ころ)をプレ・ゴールデンエイジと言います。
ゴールデンエイジとは

8歳から12歳頃のこの時期をゴールデンエイジといいます。
一生に一度だけ訪れる、あらゆる動作を短時間で覚えられる時期です。
新しい動作を何度か見ただけですぐに身につけることができる時期です。
しかもこの時期に覚えた動きは一生忘れないと言われています。
プレ・ゴールデンエイジが大事!
何度も言いますが、3歳から8歳ころに神経系のほとんどが完成してしまいます。
だから、この時期にどれだけ神経を刺激して養うことができるかが勝負です。
この時期に様々な動きを経験し様々な神経を刺激することが極めて重要なのです!
プレゴールデンエイジにおすすめの遊び

幼少期の遊びと運動能力に関する研究の第一人者中村和彦先生(山梨大学理事)は、著書『運動神経がよくなる「からだ遊び」』で人間の基本的な動きは「36種類に分類できる」とし以下の「36の基本動作」を幼少期からバランスよく身につけることが望ましいと述べています。
36の基本動作
【平衡系動作】立つ・起きる・回る・組む・渡る・ぶら下がる・逆立ち・乗る・浮く
【移動系動作】歩く・走る・跳ねる・滑る・垂直に跳ぶ・登る・はう・くぐる・泳ぐ
【操作系動作】持つ・支える・運ぶ・押す・押さえる・こぐ・つかむ・当てる・取る・渡す・積む・掘る・振る・投げる・打つ・蹴る・引く・倒す
おすすめ❶ ボール遊び
投げる、つかむ、蹴る、持つ、運ぶ、打つ、捕る、押す、引くなどボール遊びによって習得できる基本動作は無限大です!
ボールの種類も様々です。
今では100均に行くと、いろいろなボールが売っています。
大きさ、柔らかさ、形、色など子供たちが楽しめるボールがいっぱい。
我が家にも常時10個以上のボールがリビングに転がっていました。
ボール収納場所から、自分の好みのボールを出してきては投げたり、転がしたり、弾ませたり、時には、その上に乗って転んだり…
収納場所に投げて、片付けることも良い経験ですね。
ボールと似たようなものとして風船も面白いです。
2〜3歳のお子さんには風船も効果的です!
おすすめ❷ 鬼ごっこ遊び
鬼ごっこ遊びは、集団で行うと「ルール」が存在します。
「ルール」を少しずつ学んでいくのには非常に価値があります。
ただ、これを親子2人で行うことも悪くないですよ!
鬼ごっこには、ただ「走る」だけでなく、止まったり、スピードを変えたり、方向転換したりと実は運動能力を高める動きが含まれています。
おすすめ❸ 遊具・アスレチック遊び
遊具・アスレチックはとってもいい遊び場ですね!
「36の動作」の中のどれだけが経験できるか数えるのも大変なほど。
特に普段生活していると中々経験できないような「のぼる」「ぶら下がる」「つかむ」「くぐる」などが多く経験できます。
初めはヒヤヒヤしますが、できることからやってみましょう。
まずは初歩的な固定遊具である「ブランコ」や「鉄棒」などから初めてみるのもグッド!
おすすめ❹ 動物なりきり遊び
これは、私が小学生に指導する際にも非常に多く取り入れる遊びです。
準備運動にも効果的です。
発達段階に応じて目的を変化させていくと良いです。
低年齢期では、楽しく行うことでOKですが、年齢を重ねていくうちに意図を持ってやってもらうことで非常に価値があるものです。
【例】
「犬」⇨お尻をしっかり上げさせることで、逆さ感覚の向上につながる
「うさぎ」⇨付いた手より前に足を出すことで、跳び箱運動の動きにつながる
「アザラシ」⇨腕支持感覚を養える
「蜘蛛」⇨お尻を上げることで、逆さ感覚の向上につながる など
おすすめ❺ 親子遊び
親子で実施するプログラムです。
よく実施するものが、パパママの足の横をジャンプして飛び越えるものです。
おすすめ❻ 器具を使った遊び
竹馬
バランス感覚を養うのには非常に効果的!
しかも高さを変えることで、難しさを変えることができるので子供の競争心をくすぐります!
フラフープ
フラフープも体の身のこなしがないとうまく回りませんね。
使い方も様々!
縄跳びのように飛ぶこともできます。
平均台
今や家庭用の平均台(のようなもの)も多くあります。
説明する必要もありませんがバランス感覚を養える遊びです。
それに加えて、今流行りの「体幹」を鍛えられる遊びです!
これらおすすめです!
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トランポリン
トランポリンも、通常では体感できない運動です。
しかしながら、体幹をはじめとして空中感覚やバランス感覚など
多くの感覚を養える運動です。
まとめ
大人にできることは、環境設定です。
このゴールデンエイジのタイミングにどんな環境を与えてあげられるかどんな遊びを共にしてあげられるかが将来につながります。
パパママが運動音痴でも全く問題ありません!
大事なのは、こういう知識を持って子供とどうやって接していくかが重要なのです!


