教師(講師)五者論とは 〜親がこれなら子はぐんぐん育つ〜
先日、ある校長先生からこのお話をお伺いし、「あぁ私も社会人になったばかりのころ、この話を聞いたなぁ」と懐かしく思い、また身が引き締まる思いでした。
そして、改めてとても大切なことだなと思うと共に、親がこれなら最高だよなとふと思いました。
今日はその「教師五者論」を紹介します。
ぜひ自分に生かすもよし!
習い事を選ぶ基準(先生の姿)に生かすもよし!
だれかに話すネタにするもよし!
おまかせします。
教師五者論
「教師は○者、□者、△者、☆者、♢者であれ」という言葉があります。
この5つは
「学者、易者、芸者、医者、役者」です。
それぞれ、どうしてそう言われるのか具体的に説明していきます。
学者
学者のように学べ!
専門的な知識をしっかりもっていることは、教師にとって全ての土台になります。
卓越した人身掌握術で、知識のなさを誤魔化してはいけません。
問題を解決する時に、知識の多い人の方がよりベターな方向を示すことができます。
また、時代はどんどん進み、世の中は常に変化していきます。
だからこそ、常に学び続け、知識をアップデートしていく必要もあります。
易者
易者のように子供の未来を見よ!
易者とは占い師のことです。
子供たちには無限の可能性があります。
子供たちに掛けるちょっとした一言がその子の進む道標となることが多々あります。
ただ、そのちょっとした一言の裏には、その子の人間性、長所、短所、心理など見極める目があるのです。
子供が悩んでいた時に、解決につながる適切なアドバイスができる、新たな視点を与えられる、そんな人であったら子供は自信を持って歩んでいけるでしょう。
芸者
芸者のように子供に寄り添え!
子供たちを楽しませたり、励ましてやる気にさせたりすることが大切です。
子供たちが引き寄せられる授業
子供たちがやってみたい!と思うような声かけ
苦手なことでも、ちょっとやってみようかなと思うかどうかは実は教師のちょっとした声かけや仕掛けにあるのです。
皆さんも記憶にあるでしょう。
あの先生おもしろかったなぁ
あの先生つまらなかったなぁ
親御さんも同じです。
医者
医者のように子供を診よ!
医者の仕事は
①診断する(症状から患者さんの容体を把握し、病気を特定する)
②治療法や薬を決める(診断した病気から、それを治す方法を決めて提供する)
教師も同じです。
子供たちの現れから、その子が何に困っているのか、どうしてつまずているのかを見取る目(と知識)が必要です。
授業中、席に座っていられず、歩き回ったり、友達の邪魔をしたりしてしまう子がいたとします。
いきなり「座りなさい!」と怒るのはナンセンスです。
これは、医者だったら、「鼻水が出ている」という現象だけを診て「はい、この薬ね〜」と出すのと同じです。
「鼻水」だけでは、風邪かもしれないし、花粉症かもしれない、インフルエンザかもしれないし、もしかしたら重篤な病気がかくれているかもしれないですよね。だからお医者さんは、他の症状があるか見聞きしたり、調べたりするのです。これでやっと「多分、この病気かな〜」と決めていくのです。
先生も座っていられない子を見て「どうして座っていられないのだろう」とまず考えることが必要です。
もしかして勉強が全くわかっていないのかもしれない
そもそも聞く力が弱いのかもしれない
家庭環境に課題はないのか
前の時間に何かあったか
特定の子だけに行っていないのか
席を離れるタイミングに何かヒントはないか
など、あらゆる視点で見ていきます。
そうして、やって「もしかしたらこれが原因かも…」という診断をすることができます。
そうしたら、その診断を元に、適切な処方をします。
勉強が全く分かっていないから席を離れるのであれば、取り出して少し戻って学習をやり直すことが必要かもしれないですし、授業改善が必要かもしれません。
座席が問題であれば、席替えをすることで直るかもしれません。
医者と同じで、診断が間違うこともあるでしょう。
そうしたらまた診断をしてその診断を元に処方をすればいいのです。
親御さんも同様です。
最近は不登校に悩む親御さんが増えています。
「不登校」という事実は、「鼻水」という事実と同じです。
「不登校」の奥にあるその理由や原因を見てあげることが大切です。
そうすれば、自ずと処方するものが明確になってくるのです。
役者
役者のように子供を魅了せよ!
大人の目から見て、「そんなの当たり前だよ」と思うことでも、大袈裟に褒めてみたり
思いっきり楽しんでみせたり
大袈裟に驚いて見せたり
悲しがってみせたり…
表現力に優れ、子供たちを惹きつける魅力がある人になりたいものです。
まとめ
教師の話をしましたが、これらができる親御さんを私は何人も見てきました。
いわゆる私のよく言うセンスのいいパパママです。
そういうパパママの子供たちはイキイキしています。
課題にぶつかっても上手に乗り越えていきます。
もちろんパパママもその課題に対して適切なアドバイスをしています。
これは、学力(勉強ができるできない)ではないから面白いのです。