発達障害を疑う前に…
近年発達障害への理解が一般の方々にも広まっていっていることを感じます。
私も日々親御さんからいろいろな相談を受けますが、発達障害に関するご相談もとても多くなっているのも事実です。
親御さんが理解できないお子様だったり、扱いづらいお子様だったりすると、ふと「発達障害ではないか」と頭に浮かぶようにまでなっています。
ある意味これは素晴らしいことで、「発達障害だから仕方ないか」ではいけませんが、発達障害を正しく理解すればその課題を抱えている部分に適切な支援をすることができます。やみくもにイライラすることもなくなります。
今回は発達障害について詳しくお話しするのではなく、『発達障害を疑う前に』という話をします。
睡眠の大切さ
人間にとって「眠る」ことは極めて重要です。
眠ることで心と体を成長させます。
逆に言えば睡眠不足になると成長ホルモンやセロトニンの分泌が不足したり、疲労がとれなかったりして役割が果たせなくなります。
すると、さまざまな形で体や心に表れてきます。
・イライラする
セロトニンが分泌されないと精神的に不安定になる
→友達とのトラブルが増える
・学力低下
睡眠時に行っている記憶の整理ができていない。
→学習の遅れ
・成長が遅れる
これは体の発達のみならず心の成長にも影響します。
→同学年の子どもたちよりも精神的に幼く感じ、トラブルの原因になることも
・体調不良
疲労回復ができていないことで、ダラダラしてしまったり活力がなくなってしまったりします。頭痛、腹痛、めまい、食欲不振などが現れる
→不登校の原因になることも
小学生の睡眠時間は10時間必要
小学生の睡眠時間は10時間が理想とされています。
未就学の子供はさらに長時間の睡眠時間が必要で、5歳であれば11時間必要です。
朝起きる時間は後ろにずらせないので、簡単に言えば何時に寝るかが勝負なのです。
10時間の睡眠時間をとろうとするなら夜8時に寝て朝6時に寝るのが理想的です。
(寝る時間帯も大事なのでこの時間帯が理想的です)
せめて9時までには寝たいものです。
遅寝になる原因はある程度決まっている
私が多くの子どもたちや親御さんと接している中で寝る時間が遅くなってしまう原因はある程度決まってきています。
・兄や姉の時間帯で家族が動いてそれに合わせてしまっている(塾や習い事)
・ゲーム
・スマホ
・テレビ
ゲームやスマホの弊害
ゲームやスマホ、テレビによって寝るのが遅くなっている小学生が非常に多いのです。
当然、親御さんが子どもたちのためにそれを正し、コントロールしなければならないのですが…なかなか言うことを聞いてくれなくてと困っている親御さんも多いです。
正直、ゲームやスマホを与えてからでは正直苦しいです。
ゲームは楽しいです。スマホは便利です。ですからそれ自体を否定することはありません。
ただし、その弊害をきちんと理解した上で親の責任のもと与えているかを私はいつも親御さんに尋ねます。
大人もそうですが、ゲームは楽しいのでやりたいです。
スマホもやりだしたら離れられなくなります。
ですからまだ小学生のうちは親の管理下で行うことが大切です。
きちんと約束を設定した上で使うことが極めて重要です。