グロース・マインドセット

「どうせ僕はできないよ」
「○○ちゃんみたいには私はできない」

私は時々こういう言葉を聞くことがあります。
親御さんとすると、少し残念な言葉ですよね。
「できなくてもいいからチャレンジしたり、一生懸命がんばってほしい」
「そうすれば、できなくてもうんと褒められる(のに…)」

グロース・マインドセットとは

子供たちが自ら自分を高めようとして成長してほしい、「自走できる子」に育ってほしいというのは、SOBU ACADEMYの願いでもあります。

その鍵としてたびたび言及されるのが「グロース・マインドセット」です。
スタンフォード大学の心理学の権威であるキャロル・S・ドゥエック教授によって提唱され、世界中の教育現場や企業で注目されています。
教授は、人々の思考の型が2種類に分けられることを見つけました。
才能や能力はあらかじめ決められていると考える「フィックスド・マインドセット」と、自分の成長は努力や経験によって伸ばせると考える「グロース・マインドセット」です。
2つの思考では、以下のような違いがあります。

フィックスド・マインドセット

挑戦を避ける  障害にぶつかったらあきらめる  
批評や批判を無視する  他人の成功をおそれる

グロース・マインドセットをもつためには

何かできないことがあったときに、“まだ”できないだけだと考えることが大事です。
例えば、縄跳びが上手くできないときに、「僕は縄跳びができないんだ」と考えるとあきらめてしまいます。
しかし、「僕は“まだ”縄跳びができないだけだ」と思えば、縄跳びが上手な人からのアドバイスをもらったり、いろいろな方法を試したりでき、成長のきっかけをつかめます。
この“まだ”の力(The Power of Yet)は、英米では小学生に最初に教える学校もあるほど定着しています。

普段の生活でも、身近な大人(親、先生、スポーツ指導者など)のちょっとした声掛けによって「グロース・マインドセット」に導くことができます。
子供の発言に対して、次のような「変換」を試してみましょう。

●「これが苦手みたい」「僕にはできない」→「まだできないだけだよ!」
●「間違えちゃった」「失敗しちゃった」→「初めて挑戦したから、学ぶことがたくさんあるね」
●「○○くんみたいに、上手くできないよ」→「あの子がどうやっているのか、良く見てみよう!」

当然ですが、逆に身近な大人の声掛けによって、どんどん「フィックスド・マインドセット」に導いていることもあるかもしれません。
子供の頃に身についた「考え方」や「考え方の癖」はなかなか治りません。
「どうせ私にはできません」というような卑屈な大人にならぬよう、よりよい声かけを心がけましょう。

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